2026年7月29日、総務省が住民基本台帳に基づく人口を発表し、日本人住民が1億2000万人を割ったことが大きく報じられました。
数字だけ見ると重いニュースですが、昔の日本や海外と比べると、「国のサイズ」の変わり方が少し見えてきます。
本記事では、今回の発表、明治・100年前・ピークとの比較、世界(先進国と発展途上の一例)を短く整理します。
内容は2026年7月30日時点の整理です。
統計は種類によって数え方が違うため、同じ「人口」でも数字がずれることがあります。
いま分かっていること(2026年元日時点)
- 日本人住民 … 1億1973万6483人(前年比 91万6744人減)
- 1.2億割れ … 42年ぶりの水準、と報じられている
- 減少 … 17年連続。減少数・減少率は調査開始以降で最大、との報道
- 外国人住民 … 403万1159人(前年比約35万人増、過去最多・400万人超)
- 総人口(日本人+外国人) … 約1億2377万人(前年比約56万人減)
出典の枠組みは住民基本台帳(2026年1月1日現在)です。国勢調査の総人口とは定義が少し違います。
昔の日本は何人だったか
いまの日本人住民は、約1億2000万人を割ったと報じられています。
では、もっと昔の日本は何人だったのでしょうか?公式に近い桁で並べると、だいたい次のとおりです。
- 1872年(明治5) … 約3480万人(推計)
- 1900年頃 … 約4400万人
- 1920年(大正9) … 約5600万人(第1回国勢調査)
- 1925年(大正14・約100年前) … 約5970万人(第2回国勢調査)
- 2008年 … 総人口のピーク、約1億2808万人(人口推計)
- いま(今回) … 日本人住民 約1億1974万人(住基)
明治の初めは3000万人台後半、100年前でも約6000万人。いまの感覚からすると、思ったより少ないかもしれません。
そこから戦後に大きく伸び、2008年付近で天井を打ち、いまは減少局面に入っている——という長い弧です。
世界では?|先進国は「出生だけでは増えない」
先進国を見ると、女性1人が産む子どもの数(合計特殊出生率)が人口を長期的に維持する目安(だいたい2.1前後)を下回る国がほとんどです。
OECDの整理でも、出生率の低下は長く続いています。
一方で、総人口そのものが増えている国はまだあります。
ただしその多くは、出生の自然増より移民の社会増が厚いケースです。
「先進国で増えているところは皆無」に近い感覚は、出生だけで増える国がほぼない、と読むと実態に近いです。
日本は外国人住民が増えても、日本人の自然減が大きく、今回のように総人口も減少が続いています。
発展途上でも下がる|バングラデシュの例
「途上国はずっと多産」でもありません。
経済発展・教育・都市化が進むと出生率が下がる、というパターンは世界各地で見られます。
一例がバングラデシュです。
世界銀行系の統計では、1960年代は女性1人あたり6〜7人台だった合計特殊出生率が、近年は約2.1前後(2024年は約2.14)まで下がっています。
人口を長期維持する目安の付近まで来ている、という見え方です。
発展途上だった国でも、経済が回り教育や生活が変わると出生は落ちやすい——日本のニュースを、世界のトレンドの一部として見る材料になります。
数字を見るときの注意
- 住民基本台帳 … 今回の「日本人/外国人住民」。元日時点
- 国勢調査・人口推計 … 総人口の長期比較でよく使われる。ピーク「1億2808万」はこちら側
- 出生率 … 人口の増減そのものではなく、「将来の勢い」の指標
見出しの「1.2億割れ」は、日本人住民の話です。
総人口(外国人含む)はまだ1.2億台に残っています。
まとめ
- 日本人住民が42年ぶりに1.2億割れ(約1億1974万人、約91万人減)
- 明治初めは約3500万、100年前は約6000万、ピークは2008年頃の約1億2808万
- 先進国は出生だけでは増えにくい。総人口増は移民頼みの国もある
- バングラデシュのように、発展に伴い出生率が大きく下がった例もある
怖い見出しの裏にあるのは、長い人口の山を下り始めた国の数字です。
昔と世界を並べると、少し冷静に眺めやすくなります。

コメント