自民党副総裁の麻生太郎衆院議員(86)が、所有する土地3カ所を国会に提出する資産等報告書に記載していなかったと、2026年9月30日に週刊誌が報じました。
国会議員の資産を公開するための法律、いわゆる資産公開法の報告義務に反する可能性が指摘されています。
麻生氏の事務所は「現在確認中」と答えていて、事実関係はまだ固まっていません。
本記事では、何が報じられたのかと、資産公開法の仕組み、報告漏れに罰則があるのかを分けて書きます。
記載は2026年9月30日時点の報道と公表資料に基づきます。
いま分かっていること(9月30日時点・報道ベース)
- 報じられた土地 … 福岡県太宰府市の雑種地1カ所と、大分県別府市の近接する山林2カ所。合計およそ460平方メートル
- いつから所有 … いずれも1980年に相続し、2002年に登記されたとされる
- 報告書の記載 … 東京・渋谷の自宅や福岡県飯塚市の実家、長野県軽井沢町の別荘などは記載。3カ所は記載なし
- 事務所の対応 … 「現在確認中です。確認が取れ次第、適切に処理して参ります」と回答
- 法律上の扱い … 資産公開法には、報告漏れや虚偽の報告に対する罰則がない
何が報じられたか
報道によると、不動産登記簿では、麻生氏が福岡県太宰府市に雑種地を1カ所、大分県別府市に近接する山林を2カ所、個人で所有しています。
いずれも1980年に相続したものとして、2002年に登記されたとされています。
3カ所を合わせた面積は、およそ460平方メートルです。
麻生氏は、東京・渋谷の自宅や、福岡県飯塚市の実家、長野県軽井沢町の別荘などの不動産は、資産等報告書に記載していました。
一方で、この3カ所の土地は記載されていなかったと報じられています。
麻生氏の事務所は、取材に対して「現在確認中です。確認が取れ次第、適切に処理して参ります」と答えました。
記載しなかった理由や、単純な記入漏れなのかどうかは、まだ説明されていません。
資産公開法とは?
資産公開法の正式な名前は、「政治倫理の確立のための国会議員の資産等の公開等に関する法律」です。
ロッキード事件やリクルート事件など、「政治とカネ」の問題が相次いだことをきっかけに、1992年12月に作られました。
1993年1月に施行され、同じ年の6月に、国会議員の資産が初めて公開されています。
目的は、国会議員の資産の状況を、国民が常に監視し、批判できるようにすることです。
国会議員が出す4つの報告書
- 資産等報告書 … 当選して任期が始まった日に持っている資産を、100日以内に報告
- 資産等補充報告書 … その後、毎年新しく持った資産を、翌年の4月に報告
- 所得等報告書 … 前の年1年間の所得を、毎年4月に報告
- 関連会社等報告書 … 報酬を受けて役員などを務めている会社や団体を、毎年4月に報告
報告書は所属する議院の議長に提出し、提出期限から60日たつと、誰でも閲覧できるようになります。
保存期間は7年です。
報告する資産
- 土地
- 建物を持つための地上権や、土地の賃借権
- 建物
- 預金と貯金(当座預金と普通預金は除く)
- 株などの有価証券
- 自動車、船舶、航空機、美術工芸品
- ゴルフ場の会員権
- 貸付金と借入金
土地は、宅地だけでなく、雑種地や山林も報告の対象です。
報告漏れに罰則はある?
資産公開法には、報告書を出さなかったり、事実と違う内容を報告したりした場合の罰則がありません。
そのため、報告漏れがあっても、この法律で刑事罰や過料を科されることはありません。
記載の誤りや漏れが見つかった場合は、議長が定める方法で報告書を訂正する仕組みです。
実際に、過去にも閣僚経験者などが、株の数や貸付金の記載を訂正した例があります。
「実態が見えにくい」と言われる理由
資産公開法は、制度そのものの弱さも以前から指摘されています。
- 家族名義は対象外 … 報告するのは議員本人の資産だけで、配偶者など家族名義の資産は含まれない
- 証明書類が要らない … 登記簿や通帳の写しなどを添える必要がなく、記載内容を確かめる仕組みが弱い
- 普通預金は対象外 … 普通預金と当座預金は報告しないため、預金額が実態より少なく見えることがある
- 株は銘柄と株数だけ … 時価は書かないため、実際の資産価値との差が大きくなりやすい
今回のように、記者が登記簿と報告書を突き合わせて初めて漏れが分かる、という形になりやすいのも、こうした仕組みのためです。
今後の焦点
- 事務所の確認結果 … 記載しなかった理由が、単純な漏れなのか、ほかの事情があるのか
- 訂正の有無 … 資産等報告書の訂正が届け出られるかどうか
- 説明の場 … 党副総裁という立場で、本人がどのように説明するか
罰則がない以上、問われるのは法律上の処分ではなく、政治家としての説明責任です。
事務所の説明や訂正の動きが出た段階で、あらためて確かめる必要があります。
まとめ
- 麻生太郎氏が、福岡県太宰府市と大分県別府市の土地3カ所(計およそ460平方メートル)を、資産等報告書に記載していなかったと報じられた
- 事務所は「現在確認中」。記載しなかった理由はまだ説明されていない
- 資産公開法は、国会議員に資産や所得の報告を義務づける法律。土地は雑種地や山林も対象
- 報告漏れや虚偽の報告に罰則はなく、誤りは訂正で直す仕組み
- 家族名義が対象外、証明書類が不要など、制度の弱さも指摘されている
記載は2026年9月30日時点の報道と公表資料に基づきます。

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