特急しなのに新型車輌を385系を導入!車輌の特徴は?中央西線特急の未来を考察

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中京から信州を結ぶ特急列車に大改革、385系で中央西線はどの様に変わるか考察してみた。

7月20日、JR東海は名古屋~長野を結ぶ、特急「しなの」で使用している383系電車の老朽化置き換えの為の「385系」量産先行車の新製を発表しました。

単なる新製置き換えの様に見える計画の中に数値を見ると興味深い概要が発表されておりますのでその辺りをまとめてみました。

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目次

特急しなのに新型車輌を385系を導入!

385系電車の画像
https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000042834.pdf(画像はイメージです)

7月20日、JR東海は名古屋~長野を結ぶ、特急「しなの」に導入予定の「385系」量産先行車の新製を発表しました。

リンク:新型特急車両「385系」量産先行車の新製について

プレスリリースによると、2026年度に量産先行車を落成させ、走行試験を約1年間実施、次世代振子制御技術等の確認を行うそうです。

そして量産車は、2029年度頃を目標に投入する方向で検討を進めてると公表されております。

車輌の特徴は?

現在、特急「しなの」として運用しているのは383系電車ですが、今回新製される385系電車は「新型」と言うだけでなく数値的に変更されているところがあり興味深いです。

385系電車で私が気になる事項をまとめてみました。

車輌の長さが短くなる

現行の383系の中間者の連結面を含めた車輌の長さは21.3メートル、車体の長さは連結器と幌の長さ25センチが車体の前後にあり、その50センチを引いた20.8メートルです。

今回新製さ385系は同社の新型通勤電車315系と同じサイズ連結面間長は20.1メートル、車体長は19.6メートルです。

ちなみにこの長さはJR東日本が最近導入している通勤型電車、気動車の連結面間長20メートル、車体長19.5メートルに近い数値です。

理由は、中京圏に導入するホームドアの位置に合わせる為の処置の様です。

ちなみに先に新型車両を導入した高山線の特急HC85系は21.3メートルです。

1編成が8両編成に変更

現行の383系電車は定員数をフレキシブルに対応する為、6両編成を基本に2両、4両の付属編成を用意し6両、8両、10両編成に組成しておりました。

新製される385系についての「量産先行車」は1編成8両になります。

試験終了後、量産車が導入される際に、そのまま1編成8両で運転されるのか、または付属編成を導入し増結にも対応されるのか気になるところです。

前述の車体長短縮で1両の定員も減り、(塩尻や松本で団体利用での乗降の為の遅延が多く発生する事もあり、ドアの枚数も多くなることが予想される)1編成8両は適正な両数と思われます。

次世代振制御を導入

385系電車は383系電車に続き「車体傾斜装置」に「振子式」を導入します。

そして傾斜を開始する際の制御に今までの地上子制御からジャイロセンサを導入します。

これは先日発表があったJR西日本が伯備線に導入する273系電車と同じ制御で、カーブに進入する際の車体の動きの変化を検知し、振子を制御します。

「車輌や地上設備の手入れに手間がかかる」「乗り物酔いする」と言う理由で、最近ではコストがかからない装置や車体傾斜装置自体の導入を中止している線区もあります。

その中での導入は意義深いものですし、線形の急な線区のスピードアップには「振子式車体傾斜装置」がベストであることが分かります。

また振子式傾斜装置を考案した当時の国鉄の技術開発にも改めて驚かされます。

気になる所要時間は?

所要時間が新型車両導入時にどの様になるか、正式な発表はありません。

そして385系の正確な主要諸元は発表されておりませんが、先に登場した通勤型電車315系と合わせてくると思われます。

と、なると電車と付随車の比率は、JR東海の定番でもある1:1の4M4Tになると思われ、モーター出力も155kwから220kwアップされるはずです。

モーターの出力がアップされるからと言って加速が良くなり単純にスピードアップが直結するとは限りませんが、所要時間短縮に貢献し、イメージアップに繋げてもらいたいですね。

中央西線の電力不足の課題

10年以上前に聞いた話ですが、中央西線の塩尻~中津川間は本線を名乗っていてもローカル線であり、列車運転本数が少ない為、変電所の容量を小さくしているようです。

383系が6両運転で走行するのに適正な電気の容量に抑えており、増結すると電気の容量が追い付かず、加速させる事が簡単ではないと聞いた事があります。

これが「特急しなの」の慢性的な遅れの原因でもあるようで、383系導入当初は所要時間は3時間を切っていたものの、現在はほとんどの列車で所要時間は3時間をオーバーしております。

余談ですが、中央西線の貨物列車は長い間EF64の重連での運用が長く使用しているのもそこに理由があるようです。

次世代機関車EH200はEF64の重連12軸と比較すると4軸少ない8軸ですが足りない軸数をパワーで補う事で勾配での走行に対応しております。

EH200を塩尻~中津川間で走行させると変電所がパンクしてしまう恐れがあり、導入にJR東海は難色を示したとの説があります。

勾配線区に必要な要件として単純にパワーよりも駆動軸が多い方が、安定した走行が出来るという事かもしれません。

現在のこの区間での変電所容量は存じませんが、385系導入時に電力設備をどの様に対応していくのか興味深いです。

まとめ

特急しなのに新型車輌を385系を導入!車輌の特徴は?中央西線特急の未来を考察

  • 特急しなのに新型車輌を385系を導入!
  • 車輌の特徴は?
  • 気になる所要時間は?

をまとめてみました。

北陸新幹線敦賀延伸も含め「特急しなの」が担う長野~関西方面の旅客流動が変わる可能性もあり、今後の運用が劇的に変わるかもしれない特急列車です。

しかし中京から塩尻、諏訪、松本、安曇野方面への利用者には重要な優等列車であり今後どのように発展していくのか大変興味深い列車であります。

老朽化は進んでいるものの、現在使用している383系電車はJRの特急列車の中では上位に入るほどの高性能で未だに色あせない走りを見せる素晴らしさがあると個人的には思います。

383系引退まで時間はありますが、活躍している姿を収めておきたいものです。

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この記事を書いた人

運営者のtakachinです。
1977年生まれ
趣味はスノーボード、自動車

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