【ブロッキング】サイト強制遮断を政府が検討!通信の秘密と海外での対応は?

スポンサーリンク

政府は、ウェブサイトへの接続を強制的に切る「ブロッキング」を、サイバー対策の検討項目に入れる方針です。

漏えいした個人情報が攻撃者のサイトで公開された事案が、きっかけです。

総務省は10月、通信事業者にそのサイトの遮断を要請した、と伝えられています。

実際に遮断したかは、各社から明らかになっていません。

英国などでは、裁判所の命令で遮断する仕組みがすでにあります。

日本で常時行われているのは、児童ポルノへの遮断に限られます。

今回は、その外側をどう法的に扱うかの話です。

通信の秘密との折り合いが、残る論点です。

記載は2026年11月6日時点の報道・公表に基づきます。

目次

いま分かっていること(2026年11月6日時点)

政府は、サイバー攻撃への緊急対策パッケージに、ブロッキングの検討を盛り込む方針だと伝えられています。

位置づけは「アクセス抑止策」です。

狙いは、漏えいした個人情報がサイトで公開され、二次被害が広がるのを止めることです。

きっかけの一つは、GMOインターネットの不正アクセスです。

攻撃者が10月27日、取得した個人情報をサイトで公開した、と報じられています。

総務省は同日、二次被害が拡大する現実的な恐れがあるとして、国内の通信事業者に遮断を要請した、と伝えられています。

要請が妥当だったという見方と、拙速だったという見方の両方があります。

通信各社は、実施したかどうかを明らかにしていません。

通信大手のトップは、利用者保護と通信の秘密の両方を成立させる必要がある、と述べています。

あわせて、指針の整備か、法制化が重要だ、とも述べています。

パッケージ本体は、この記事の時点では会議前です。

だから、遮断が決まった、とは書けません。

書けるのは、検討に載せ、法的課題を急ぐ、という方針までです。

ブロッキングとは何か

接続事業者が、利用者の意思にかかわらず、通信先をリストと照合して接続を拒む措置です。

サイトの中身を消すものではありません。

利用者の手前で、そこに行かせない、という手法です。

端末で本人や保護者が入れるフィルタリングとは別です。

フィルタリングは利用者の選択です。

ブロッキングは、関係のない人の通信もまとめて見ます。

定義の整理は、プロバイダ業界が総務省の検討会に出した資料にあります。

ブロッキングによるアクセス抑止について(日本インターネットプロバイダー協会)

日本で動いている範囲

日本で定常的に行われているブロッキングは、児童ポルノに限られます。

送信そのものが違法で、刑法の緊急避難として違法性が阻却される、と扱われています。

海賊版の配信サイトや、オンラインカジノへの遮断は、同じ整理では制度化されていません。

憲法は、検閲の禁止と通信の秘密を定めています。

日本国憲法

電気通信事業法も、通信の秘密を侵してはならない、としています。

電気通信事業法

漏えい情報の公開サイトは、この既存の枠の外にあります。

要請があっても、事業者が切る根拠が薄い、というのがこれまでの議論です。

海外ではどうしているか

英国などでは、サイト遮断はすでにあります。

ただし、政府が一律に切る形が中心ではありません。

裁判所が、接続事業者やサーバの運営者に遮断や削除を命じます。

著作権や偽ブランドのサイトが、その典型です。

盗まれたデータの公開でも、公開禁止とホストへの削除が使われます。

サーバが外国にあれば、その国の裁判所にも出します。

アメリカは、全国の回線を政府が切る型がほぼありません。

ホストへの削除か、犯罪サイトのドメイン差し押さえが中心です。

児童の性的画像だけは別枠で、英国や豪州には業界や行政の遮断があります。

今回の日本の論点に近いのは、裁判で一件ずつ塞ぐ側です。

懸念されること

通信の秘密です。

遮断するには、全利用者の通信先を確認する必要があります。

見る前に切るので、検閲に近い、という指摘があります。

巻き込みもあります。

ドメインやIPで切ると、同じサーバの無関係なページも落ちます。

抜け道もあります。

攻撃側はドメインを移します。

VPNでも避けられます。

情報そのものは、削除されない限り残ります。

誰が切るかも残ります。

裁判所の一件なら、対象と期限に歯止めがかかります。

行政が緊急で切ると、範囲が広がりやすいです。

費用も、接続事業者と利用者全体にかかります。

漏えい情報の悪用を止める必要はあります。

ただ、切る権限の線が曖昧なままだと、効果より副作用が先に出ます。

ここまでの要点

政府は、漏えい情報の公開サイトへの強制遮断を、対策の検討に載せる方針です。

10月の要請について、実施の有無は公表されていません。

日本の常時実施は、児童ポルノに限られます。

海外の同種は、裁判所が事業者に命じる形が多いです。

日本は、通信の秘密との折り合いを法律でどう書くか、がこれから先です。

時点表記は2026年11月6日です。

スポンサーリンク
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次