7月11日、警視庁昭島署は、東京都内に住む17歳の男子高校生を鉄道営業法違反で東京家裁立川支部に書類送致していたことが公表されました。
男子高校生は任意聴取において「鉄道が好きで、運転している姿を間近で見たかった」と供述しているそうです。
列車の乗務員室にどの様に侵入したか?
男子高校生が列車の乗務員室に侵入したのは1月26日で発生した場所はJR八高線拝島駅(東京都昭島市)です。
男子高校生はスーツ姿で自作したJR東社員の名札を付け、列車の運転士にJRのグループ会社員を名乗っていたようです。
そして運転士は社員と勘違いしてしまい「乗りますか」と声をかけ、高校生を前部(運転する側)運転台に侵入してしまったそうです。
乗務員室に侵入後どうなったか?
男子高校生が列車の前部運転台に侵入後、列車は運転を開始、運転を開始した30分後の東飯能駅(埼玉県飯能市)で降車するまで運転士2人と雑談をしていたそうです。
その時は当該の運転士らは部外者と気づかなかったそうですが、同駅で別の電車の乗務員室に乗り込もうとした際、運転士が不審に思って呼び止め部外者である事が発覚しました。
乗務員以外の鉄道係員が乗車するときの対応は?
各社によって対応はまちまちですが、運転中の乗務員室は原則、当該列車で従事している乗務員以外は入らないようになっております。
稀に定例や異常時(列車の運休等で乗務する列車が無くなった乗務員)に「便乗」と称し乗務員に乗車し、移動する場合があります。
あと、臨時の便乗者がいる場合、列車乗務員は乗務前の点呼や点呼前の乗務列車が記載されている台帳で事前に周知されているはずです。
気になること
「ある鉄道会社」によって気になる事があります。
それは「上層部の視察添乗」です。
鉄道会社の本社、支社、支店等に在籍する取締役等が乗務員室に乗車する際に、今回の件の様に「スーツ姿」で乗っている事がほとんどです。
当該の運転士はその経験があるか知っていて、それと間違えて乗せてしまったのかもしれません。
利用者も、それを見たらどう思うでしょうか、添乗する際は制服を着用し、乗務員室に入室するべきだと個人的には思います。
まとめ
鉄道営業法違反で高校生を家裁送致!電車の乗務員室へ侵入した意外な方法とは?
- 列車の乗務員室にどの様に侵入したか?
- 乗務員室に侵入後どうなったか?
- 乗務員以外の鉄道係員が乗車するときの対応は?
をまとめてみました。
今回の件は「鉄道が好きで、運転している姿を間近で見たかった」が動機であった為、列車の運転に支障はありませんでした。
しかし、目的が別に有った場合、例えば昨今の列車内殺傷事件の件と合わせて考えると、列車を部外者に乗っ取られてしまう恐れもあります。
今回の列車乗務員室侵入、考えさせられる事件でした。
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